読者さん
「住民税が非課税でなくなったら、高校や大学の支援もなくなるの?」
ここあ
「全部ではありません。授業料を助ける制度と、教材費や生活費を助ける制度では、条件が違うんです。」
読者さん
「子どもが3人いれば、大学も無料になるって聞いたけど……?」
ここあ
「人数の数え方や支援の上限があります。私も働き方を考える中で気になったので、高校と大学に分けて整理しました。」
結論
- 高校の授業料支援は2026年度から所得制限なし。教材費などへの給付は別の条件です。
- 大学等の多子世帯支援は、対象となる子どもの人数・学校・資産・学業などを確認します。
- 「支援あり=すべて無料」ではありません。申請期限と、先に必要な支払いも確認しましょう。
こんにちは、ここあです。
私は、働く時間を増やしたり転職したりした場合に、家計がどう変わるかを調べています。気になったことの一つが、これからの教育費支援でした。
この記事では、高校・大学・専門学校などで使える主な返還不要の支援を整理します。ひとり親家庭だけを対象とした制度ではありません。
※2026年10月15日時点の公的案内に基づく概要です。実際に進学する年度の制度と、学校・自治体の最新案内を確認してください。
最初に、4つの支援を分けて見る
| 進学先・支援 | 主に支える費用 | 所得の条件 |
|---|---|---|
| 高校:高等学校等就学支援金 | 授業料 | 2026年度から所得制限なし |
| 高校:高校生等奨学給付金 | 教科書・教材など授業料以外 | 所得などの条件あり |
| 大学等:授業料・入学金の減免 | 授業料・入学金 | 所得等で判定。多子世帯は所得制限のない枠あり |
| 大学等:給付型奨学金 | 学生生活に必要な費用 | 所得・資産などで判定 |
同じ家庭でも、授業料の支援は受けられて、給付金・給付型奨学金は対象外ということがあります。
高校は「授業料」と「それ以外の費用」を分ける
授業料の支援は、2026年度から所得制限なし
高等学校等就学支援金は、学校が本人に代わって受け取り、授業料に充てる制度です。保護者の口座に、自由に使えるお金が振り込まれる制度ではありません。
2026年度から所得制限が撤廃されました。ただし、対象校・在学期間・国籍や在留資格などの要件はあります。
| 学校の例 | 授業料支援の上限(年額) |
|---|---|
| 公立高校・全日制 | 11万8,800円 |
| 私立高校・全日制 | 45万7,200円 |
上限まで必ず現金をもらえるという意味ではなく、実際の授業料に充てる支援です。定時制・通信制・単位制などでは金額や計算が異なります。
入学金、制服代、教材費、施設費、通学費などは、この授業料支援とは分けて確認します。通信制高校に通う場合も、サポート校の費用は就学支援金の対象ではありません。
受給には申請が必要です。学校によっては、いったん授業料を支払い、後から還付されることもあります。入学説明会などで、期限と支払時期を確認しましょう。
教材費などの「高校生等奨学給付金」は別に申請する
高校生等奨学給付金は、授業料以外の教育費を支える返還不要の給付です。
2026年度は、住民税非課税世帯などに加えて中所得層にも対象が広がっています。「非課税を外れたから対象外」とは決めつけず、住民税の条件を確認してください。
たとえば広島県の2026年度案内では、保護者等全員の住民税所得割の合計額が18万2,500円未満まで対象が拡充されています。年収目安は490万円未満とされていますが、家族構成などで変わるため、年収だけでは判定できません。
給付額は所得区分や学校の区分などで異なります。授業料支援とは別の申請が必要で、原則として毎年度手続きします。 住んでいる都道府県の案内を確認しましょう。
出典:広島県・高校生等奨学給付金(国公立)/広島県・私立高校等の奨学給付金
大学・専門学校は「減免」と「給付型奨学金」を分ける
高等教育の修学支援新制度には、授業料・入学金を減らす支援と、返還不要の給付型奨学金があります。対象となる大学・短大・高専の4、5年生・専門学校などで利用できます。
多子世帯でなくても、所得などの条件を満たせば支援を受けられる場合があります。
多子世帯の授業料支援には、所得制限のない枠がある
2025年度から、多子世帯の学生等は所得制限なく、国が定める上限まで授業料・入学金の減免を受けられるようになりました。
ただし、「子どもが3人いれば、どの学校でも全費用が無料」ではありません。確認したいのは次の点です。
- 制度の数え方で、対象となる子どもが3人以上いるか。
- 進学する学生本人の扶養等の条件を満たすか。
- 進学先が制度の対象校・対象課程か。
- 学生本人と生計維持者の資産合計が3億円未満か。
- 学業など、ほかの要件も満たしているか。
給付型奨学金には別に所得基準があり、資産合計5,000万円未満などの条件もあります。授業料等減免だけ対象になり、毎月の給付型奨学金は支給されない場合もあります。
出典:文部科学省・高等教育の修学支援新制度/JASSO・多子世帯支援/JASSO・2026年度の家計基準等
成績がよくないと申し込めない?
ここでは、JASSOの給付型奨学金の主な学業条件を紹介します。返済が必要な貸与型奨学金は、種類によって条件が異なります。
| 確認する時期 | 主な学業条件 |
|---|---|
| 高校で予約申込みをするとき | 評定平均3.5以上、または面談・レポートなどで、進学先で学ぶ意欲が確認できること |
| 進学した後 | 成績だけでなく、修得単位数や出席状況なども継続して確認される |
「3.5未満だから申し込めない」とは限りません。進学後に初めて申し込む場合は、学年などによって採用時の基準が異なるため、学校の窓口で確認してください。
採用後も、単位不足や出席状況などによって、警告・支給停止・打切りになる場合があります。ただし、病気などやむを得ない事情がある場合は扱いが異なることがあるため、早めに学校へ相談しましょう。
出典:JASSO・予約採用の学業条件/JASSO・採用後の学業条件
「これまで3人育てた」と「判定上3人いる」は違う
私には子どもが4人いますが、いちばん上の子はすでに独立しています。「4人育ててきた」ことと、制度で数えられる人数は違う。そのことに寂しさも感じました。だからこそ、進学するときに何人が対象として数えられるのか、確認しておきたいと思っています。
多子世帯の判定では、申告した子どもの数や住民税情報などを使います。上の子の就職などで、制度上数えられる人数が変われば、その後の支援に影響することがあります。
たとえば、対象として数えられる子どもが3人から2人になれば、多子世帯としての授業料等減免は対象外になる可能性があります。ただし、所得等の条件による別の支援が使える場合はあります。
また、2026年度の住民税情報を使う判定から、一定の所得がある学生世代の子どもも数えられる扱いが加わっています。きょうだいの別途申告が必要になる場合もあるので、「アルバイト収入が増えたら即対象外」とも決めつけないでください。
細かな年齢・収入条件は、JASSOの最新の人数判定案内で確認できます。
入学前に、支払う時期も確認する
大学等の支援は、申請すれば入学前の支払いがすべて不要になるとは限りません。減免や奨学金の支給に先立ち、入学手続きの費用が必要になることも考えておきます。
高校在学中は、学校を通じたJASSOの予約採用の案内を確認します。進学後にも在学採用がありますが、学校ごとの締切に注意してください。
入学金の減免は、原則として入学後3か月以内の申込みが対象です。学校側の締切があるため、早めに学生支援窓口へ確認しましょう。
働き方を変える前に、学校へ聞きたい4つのこと
私が確認するときは、次の4つをメモして相談しようと思っています。
- この進学先で使える、授業料の支援と給付金は何か。
- どの年の所得・住民税情報と、いつの家族の状況で判定するか。
- 申請期限と、収入・扶養状況が変わった場合の手続きは何か。
- 支援が決まるまでに、いくらの支払いを用意する必要があるか。
今の非課税・課税の区分だけで、数年後の教育費支援まで決めることはできません。私は、今の働き方の家計比較と、進学する年度の教育費を分けて考えていきたいです。
働き方による家計の違いは、ひとり親の転職で年収が増えたら?手当・税金・支援を含めて家計を比較にまとめています。


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