読者さん
「時給が高い職場に転職したら、家計も楽になるよね?」
ここあ
「私も収入を増やしたいと思っています。でも、手当が減ったり医療費が増えたりしたら、給与の差がそのまま家計の差にはならないんですよね。」
読者さん
「非課税世帯でなくなったら、支援が全部なくなって働き損になるのかな?」
ここあ
「そこが気になって、一つずつ調べました。支援の条件は同じではなくて、続くものと、金額が変わるものを分けて比べる必要がありました。」
結論
・私の条件では、転職先パートで手取りと児童扶養手当を合わせて月約4~5万円増える試算です。
・フルタイムと残業ありも、手当の減少を含めて比べています。
・支援の条件は別々。非課税を外れても、すべての支援がなくなるとは限りません。
こんにちは、ここあです。
まず結果|手取りと手当はいくら増える?
今の職場で社会保険に入り、月19日働く案を基準に比べました。賞与も含めた年間の差を、月平均にしています。
| 働き方 | 月平均の増加(費用調整前) |
|---|---|
| 今の職場で勤務増 | 基準(0円) |
| 転職先パート | 約4.3~4.7万円 |
| フルタイム・残業なし | 約9.6万円 |
| フルタイム・毎日1時間残業 | 約11.1~11.2万円 |
税金・社会保険料と児童扶養手当の変化を反映しています。通勤手当・通勤実費・医療費・追加の預かり費用の増減は、この表に含めていません。金額の幅は、賞与や残業代の仮定によるものです。
扶養する子ども3人、養育費月6万円、障害者控除・ひとり親控除を使い、就学援助などが続くという条件での試算です。現在の勤務実績との差や、普段の給与明細の手取りを示す表ではありません。詳しい条件と税額は記事の最後にまとめています。
自分の金額でも比べてみる
まずは手取りを2つ入力するだけ。
賞与・手当・費用は、必要な人だけ追加できます。
金額は円で入力。給与は税金・社会保険料を引いた月の手取りです。通勤手当と賞与は除いてください。転職後は見込み額で構いません。
賞与・児童扶養手当も入れる(任意)
賞与の年間手取り
児童扶養手当の月額
児童手当とは別の制度です。給与や養育費などによって額が変わるため、転職後の受給見込みを入れてください。この欄では受給額を自動判定しません。分からない場合は両方を空欄にすると、手当の変化を含めずに比較します。児童扶養手当の計算方法を確認する
費用や支援の変化も入れる(任意)
通勤実費・医療・預かり費用の「今との差」を合計します。就学援助や学童の減免がなくなる場合は、新たに増える自己負担分も含めてください。学校の費用全部を引く必要はありません。支援が続くかは自治体に確認します。通勤手当は給与に重ねて入れないようにします。
空欄の項目は計算に含めません。税金・社会保険料・支援の受給額は自動判定しません。住民税や手当が変わる時期も考え、同じ条件・時期で比較してください。入力内容は保存・送信しません。
私は今の職場で勤務を増やす案と、別の職場に転職する案を比べています。
今の職場は仕事に慣れていて、子どもの事情で休みやすいところが助かっています。一方で、働くうえでの不満もあり、このまま長く続けるか迷っています。
求人の時給や賞与を見ると、転職後の収入は増えそうです。ただ、知りたいのは「年収がいくら増えるか」だけではありません。
税金や保険料、手当の減少、通勤や子どもの預かり費用まで引いたら、家計にはいくら多く残るのか。 そこまで比べてから決めたいと思いました。
この記事は、転職を決める前の比較の記録です。金額は条件を置いたモデルで、採用後の給与や支援の認定を確定するものではありません。制度情報は2026年10月9日時点で確認しています。
ひとり親の転職は、額面年収だけでは比べられない
給与が増えても、その増えた分を全部使えるわけではありません。
まず、給与・賞与から社会保険料と税金を引きます。次に、児童扶養手当などの受取額が変わるかを確認します。さらに、医療費や通勤費など、今より増える支出を引いて比較します。
| 比較する項目 | 確認すること |
|---|---|
| 給与・賞与 | 時給や月給、勤務日数、賞与の算定条件 |
| 社会保険料・税金 | 加入する保険、標準報酬月額、使える控除 |
| 児童扶養手当 | 養育費・扶養人数・控除を含めた判定所得 |
| 医療費助成 | 自治体の認定条件、更新時期、失った場合の負担増 |
| 就学援助・学童 | 認定が続くか、免除されている費用があるか |
| 保育料・住宅の家賃 | それぞれの所得判定と軽減の条件 |
| 通勤・追加の預かり | 手当と実費の差、お迎えに間に合うか |
賞与込みの年収を12で割った「月平均」と、普段の給与明細の手取りも別です。賞与が出ない月に使えるお金を確認するため、年間の比較と毎月の資金繰りの両方を見ます。
今の会社で働く時間を増やす比較は、前の記事で整理しました。今回は、転職した場合の支援や追加費用まで考えます。
社会保険に入って働くなら?16時までと17時まで、どっちが得?賞与・手取り・児童扶養手当をモデルで比較
「非課税を外れると全部なくなる」とは限らなかった
調べる前は、非課税世帯でなくなることが、支援全体の境目のように感じていました。
でも、住民税には所得に応じた「所得割」と、一定額の「均等割」があります。所得税の条件を見る制度もあれば、住民税の所得割を見る制度もあります。
住民税が少額かかることと、すべての支援を失うことは同じではありません。
| 支援 | 確認して分かったこと |
|---|---|
| 児童扶養手当 | 非課税世帯かどうかだけで決まらず、制度独自の所得判定がある |
| 児童手当 | 現在は所得制限がない。児童扶養手当とは別の制度 |
| ひとり親医療 | 地域ごとの条件を確認する。所得税・住民税のどちらを見るかも確認が必要 |
| 就学援助 | 自治体によって認定条件が違う。児童扶養手当の受給が申請理由になる例もある |
| 基本保育料 | 非課税世帯の無償化以外に、ひとり親・多子世帯の軽減が使える場合がある |
| 公営住宅 | 家賃を決める所得計算が別にある。最も低い収入階層と家賃減免も別の仕組み |
公営住宅の家賃については、通知書の見方と、収入が増えたときに確認したいことを別の記事にまとめました。
公営住宅の家賃は、収入が増えるとどうなる?通知書を見て確認したこと
就学援助は、お住まいの自治体の条件で確認します。児童扶養手当を受けていることが申請理由になる場合もありますが、それだけで自動的に認定されるわけではありません。
保育料も、非課税世帯でなくなったら必ず全額負担になるとは限りません。ひとり親家庭や、きょうだいがいる家庭への軽減があります。子どもの人数の数え方や所得の条件は、自治体の窓口で確認します。
「住民税の所得割」は、年収ではなく税額です。制度の基準額と年収を直接比べず、課税証明書の該当欄で確認します。
ひとり親医療は、源泉徴収票の所得税が0円なら必ず使える、とも決めつけられません。税制改正前の扱いなど、制度独自の計算がある場合もあります。自分の条件で窓口に確認する必要があります。
ひとり親医療は、住んでいる地域の担当窓口に「この給与と家族構成なら、助成が続くか」を確認します。
ひとり親が使える支援制度は?働き方を見直すときに確認したい手当・医療・教育費
4つの働き方を、手取りと手当で比べた
今の職場で社会保険に入り、月19日働く案を基準にした比較です。現在の短い勤務の実績との差ではありません。
| 基準案との差(月平均) | 今の職場で勤務増 | 転職先パート | フルタイム・残業なし | フルタイム・毎日1時間残業 |
|---|---|---|---|---|
| 給与・賞与の年収目安 | 約180万円 | 約240万円 | 約360万円 | 約400万円 |
| 給与・賞与の手取り増加 (税・社保を控除済み) | 基準 | 約4.3~4.7万円 | 約12.0万円 | 約14.5~14.7万円 |
| 児童扶養手当の減少 | ― | 0円 | 約2.4万円 | 約3.5万円 |
| 手取りと手当を合わせた増加 (通勤費・医療費などの調整前) | 0円 | 約4.3~4.7万円 | 約9.6万円 | 約11.1~11.2万円 |
この表は、税金・社会保険料と児童扶養手当の変化までを反映した比較です。通勤手当の増減、通勤にかかる実費、医療費や追加の預かり費用は入れていません。実際に家計に残る額は、その増減を合わせて考えます。
金額は賞与込みの年収を月平均にした目安です。普段の給与明細の手取りや、生活費を払った後の貯金額ではありません。給与・賞与の年収と手取り増加には、通勤手当の受取額そのものは含めていません。
通勤費は、手当と実費の両方を確認する
転職すると通勤手当が増えることもありますが、ガソリン代・駐車場代・交通機関の運賃も変わります。手当の増加分と通勤実費の増加分を比べ、家計にどれだけ残るかを確認します。ここでは細かい金額を置かず、比較表とは別の確認項目にしました。
ひとり親医療を外れた場合も、子どもの制度を確認する
ひとり親医療の対象外になっても、お子さんは自治体の「子ども医療費助成」を利用できる場合があります。その場合、負担が増えるのは主に親自身の医療費で、家族全員が助成を失う場合ほど大きな増加にならない可能性があります。
私の地域には、高校生年代までを対象とした子どもの医療費助成があります。保険診療の通院では、医療機関ごとに1日500円を限度に、月4日まで負担する仕組みです。ひとり親医療の対象外になった場合は、この制度への切替申請が必要です。
私の場合、子どもはその制度を使う前提で、主に増えると見込んでいるのは私自身の負担です。子どもの分まで全員が通常の自己負担になる計算にはしていません。
自分の医療費の増加は、以前は多めに月5,000円ほどと見ていました。ただ、実際にはそこまで増えない可能性もあると思っています。これは私の家計での見積もりで、毎月必ず増える額や制度上の上限ではありません。比較表からも、一律に5,000円を引いていません。
ただし、子どもの助成対象年齢・所得制限・自己負担額は自治体によって異なります。切替手続きも含め、お住まいの自治体で確認してください。参考:自治体のこども医療費助成の案内(私の地域の例)
表の増加額を見たうえで、自分の通勤費・医療費・預かり費用が今よりどれだけ変わるかを確認する。この順番なら、未確定の費用を無理に一つの金額にせず比較できます。
「働き損になる年収」を一つに決められない理由
ひとり親の家計は、子どもの人数や年齢、養育費、控除、自治体の支援によって変わります。
配偶者の扶養を前提にした年収の壁と、ひとり親家庭で支援が変わる境目も同じではありません。私の場合、配偶者の扶養に入る必要がないことは以前から分かっていました。そのうえで、勤務先の条件と自分の家計を比べ直しています。
児童扶養手当は、給与年収だけでなく養育費や控除も使って計算します。詳しい算式は別の記事にまとめています。
また、収入が増えた翌月に、すべての支援が一斉に変わるわけではありません。切替年の家計と、その働き方を一年間続けた後の家計は分けて考えます。
児童扶養手当はいつから変わる?勤務を増やす前に確認したい時期
高校・大学・専門学校の支援も、今の支援と分けて考える
進学時の支援は、今の家計とは分けて考えます。高校・大学の授業料支援や給付金、多子世帯の条件は、高校・大学の教育費支援|授業料・給付金・多子世帯の条件を整理にまとめました。将来の支援は、進学する年度の制度と家族構成で確認します。
お金が増えることと、続けられる働き方は両方見たい
数字では収入が増えそうでも、通勤やお迎え、子どもの体調不良への対応が難しくなれば、続けられないかもしれません。
比較の中では、毎日1時間の残業を追加した場合も計算しました。ただ、残業で増える給与の額面が、そのまま家計の増加額にはなりません。税金・保険料・手当の変化も入れて比べる必要があります。
応募や見学では、次のことも確認したいと思っています。
- 実際に選べる始業・終業時刻と、残業の扱い。
- 子どもの病気や学校行事で休むときの対応。
- 通勤時間を含めて、お迎えに間に合うか。
- 仕事の内容や職場の環境が、自分に合うか。
私はまだ転職を決めていません。まずは働く環境を見て、家計の数字と、無理なく続けられる条件を一緒に確かめたいと思っています。
自分の家計で比べるときの確認メモ
給与の差だけで迷ったときは、次の順番で整理すると比べやすくなりました。
- 一年間の給与・賞与を計算する。
- 社会保険料・所得税・住民税を引く。
- 手当の受取額が変わる分を反映する。
- 支援を失った場合の負担増と、通勤・預かり費用を反映する。
- 未確定の条件は、続く場合と変わる場合を分ける。
医療費が高額になる場合は、高額療養費や、利用している難病医療・自立支援医療などの負担上限も確認します。普段の医療費増加と同じ費用を二重に引かないようにします。
私が知りたかったのは「非課税を守るか、収入を増やすか」の二択の答えだけではありません。利用できる制度を確認したうえで、自分と子どもの生活に合う働き方を選べるようにしたいと思っています。
計算条件と税金の詳細
比較に使った条件
- 基準は、今の職場で社会保険に加入し、月19日働く案。現在の短い勤務の実績とは別。
- 基準の実働は1日5時間45分、時給1,150円、賞与は年合計2か月分。
- 転職先パートは、実働1日6時間45分、年240日、時給1,340円、賞与年20~25万円を仮定。
- フルタイムは、転職先の「準社員」という雇用区分を想定。月給201,500円、賞与年5.66か月分を仮定。賞与は保証額ではない。
- 残業は年240日、毎日1時間。所定労働時間と法定労働時間の違いを考慮して幅を置く。
- 税法上の扶養親族は3人で、全員16歳未満。養育費は月6万円、障害者控除・ひとり親控除を適用するモデル。
- 介護保険の対象となる年齢層を想定。転職先は、勤務先独自の健康保険料率(2026年度)・賞与年4回で試算。年4回の賞与は、社会保険料の計算では年間額の12分の1を毎月の報酬に加える扱いを反映。
- 給与以外の課税所得なし。手当は2026年度の金額を使用。
- 社会保険料は、通勤手当を含む仮の標準報酬月額(基準126,000円、転職先パート220,000円、フルタイム320,000円、残業あり340,000円)で試算。実際の報酬や認定額によって手取りは変わる。通勤手当の受取額そのものと通勤実費は、比較表から除外。
- 就学援助・学童免除は継続、家賃と基本保育料の増加は0円、延長保育の追加費用は0円と仮置き。
自治体の支援は個別審査があるため、継続を保証する条件ではありません。税金・社会保険料も実際の認定額や年度によって変わります。
所得税・住民税は、実際にいくらかかる?
本文の比較表から、税金だけを取り出しました。次の金額は、この比較で使った家族構成と控除で計算した目安です。
| 働き方 | 所得税の年間額 | 住民税等の年間額 | 2つを合わせた月平均 |
|---|---|---|---|
| 今の職場で勤務増 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 転職先パート | 0円 | 約5,000円 | 約400~500円 |
| フルタイム・残業なし | 約1.1万円 | 約9万円 | 約8,400円 |
| フルタイム・毎日1時間残業 | 約2.5万円 | 約11.6万円 | 約1.2万円 |
フルタイム・残業なしの税金は、年約10万円(月平均約8,400円)。社会保険料は別ですが、どちらも前の表の手取り額から引いています。
税金は、年収全体にそのまま税率を掛けるわけではありません。給与・賞与の合計から、給与所得控除という決まった額を差し引きます。さらに、払った社会保険料や、ひとり親控除などを差し引いて、残った金額をもとに計算します。「控除」は、税金を計算するときに差し引ける金額で、現金がもらえるという意味ではありません。
今回は、ひとり親控除と障害者控除を使うモデルです。同じ年収でも、使える控除、子どもの人数や年齢、保険料が違えば税額は変わります。この表を、ひとり親全員に共通する金額として使うことはできません。
住民税等には、所得に応じた税金だけでなく、一定額の税金と森林環境税も含めています。地域の上乗せなどで少額の差があるため、ここでは丸めた金額を示しました。
所得税は2026年分、住民税はその収入が翌年度に反映された場合の試算です。「月平均」は年間額を12で割った比較用の数字で、毎月の給与明細から必ずこの金額が引かれるわけではありません。住民税の増加も、転職した翌月にすぐ反映されるとは限りません。
税計算の確認先:国税庁・2026年の控除の改正/国税庁・所得税の税率。住民税の税額と非課税の判定は、お住まいの自治体で確認します。
この税金は、前の比較表の手取り額からすでに引いています。ここで示した税額を、家計の増加額からもう一度引く必要はありません。



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